〜食〜 マグロと最新台北飲食情報

○大西洋まぐろ類保存国際会議

 今年11月9日より15日まで、ブラジル・レシフェにおいてブラジル、アメリカ、カナダ、日本、台湾など47カ国+2地域が参加して「大西洋まぐろ類保存国際会議」が開かれました。大西洋におけるまぐろの保護のため、漁獲量を決めましょうという国際会議であります。来年の漁獲量は、地中海を含む東大西洋で黒マグロ(日本でいう本マグロ)漁獲枠を今年38.6%減の1万3500トン、日本の割当量は1,148トン(2009年は1,871トン)の約4割減と決まりました。日本や台湾のニュースでは、これで刺身のマグロが食べられなくなると大騒動。某居酒屋チェーンの代表はTVで、「他の魚を食べればよい」と発言。本当にマグロが食べられなくなるのでしょうか? 正直、大西洋黒マグロは、全長4.5m、体重680kgにもなる巨大高級魚であります。

台湾・東港の黒マグロ

○ほんとうに「マグロ」が食べられなくなるのか?

 ちょっと古い統計ですが、1995年、世界のマグロ漁獲量191万トン、日本の消費量は71万トン、そのうち60万トンを刺身や寿司等の生食で消費しています。世界の寿司ブームといいながら約30%の生食消費は「日本」であります。実は、1年の日本人ひとり当りの消費量はあまり変わっていません。黒マグロが食べられなくなるではなく、マグロの中の黒マグロ、特に大西洋のマグロはマグロ全体の消費量の2〜3%なのです。なら、スーパーや回転寿司のマグロは何? ということになりますが、関東の場合は「鉢マグロ」、関西の場合は「キハダマグロ」が主流であります。日本のマグロの半分は、中国、韓国、台湾から輸入された「冷凍マグロ」がほとんどなのです。これは超低温という冷凍技術が発達したためであります。


○実は「海の生態系」が変わってしまいました

 マグロを守るために漁獲量を制限する会議なのですが、これは「海の生態系」が変わってしまったからなのです。マグロは回遊魚、眠らないで泳ぎ続けます。大西洋のマグロは大西洋を、太平洋のマグロは太平洋をグルグル回って大きくなるのです。一つは「鯨捕鯨」をやめてしまったため、マグロの餌である、イワシやイカが不足してマグロの成魚率が減ってしまったこと。もう一つは地中海、メキシコ、オーストラリア産の畜養マグロが一番の問題なのです。これは日本に売るために、マグロの稚魚を乱獲して、生簀で育て、高く売れる本マグロを日本に輸出する大西洋の国が非常に多いのです。それを買ってしまう日本も悪いのですが・・・ いつまでも美味しいマグロが食べられるか? 非常に心配です。

刺身にマグロは必需品

○西門町に行ってみると・・・ 日系COPYラーメン発見

 久しぶりに台北市西門町に行ってみました。台北の渋谷、中学・高校・大学の1,2年生が集まるエリアであります。何度か紹介しております。東急109そっくりの誠品116なんてビルがある街であります。なんと「佐野ラーメン」を発見。ラーメンの鬼、佐野実氏の運営する新横浜、ラーメン博物館の「支那そばや」の台北支店ではありません。きっと、佐野氏が来てこのラーメンを食べたら、「キレる」でしょう。看板も「佐野ラーメン」カタカナを使っております。知人から聞いた話ですが、日本の神座(かむくら)というラーメン屋さんの偽物もあるようです。日本人として「不愉快」であります。本当の美味しい物を台湾の方々に食べていただけるよう、日夜仕事がんばろうと思います。

偽佐野ラーメン(注意!)

○こちらは本物です!「小乾杯」

 台湾・台北の焼肉潤・P「乾杯」の「小乾杯」店が11月18日引越しました。忠孝東路、MRT忠孝敦化站、近くであります。こちらは「本物」であります。早速御邪魔してきました。お〜昭和レトロ、まさに「乾杯」に雰囲気ぴったりのお店であります。引越しましたが、サービスと味は変わりません。入口には昭和30年代の映画のポスターが・・・ なんと「焼肉の王様」平出総経理であります。また、電球カバーは、缶詰の缶であります。我々にはほっとする乾杯であります。ぜひ、御利用下さいませ。

PS)乾杯BAR・敦南店は今まで通りの場所で営業しております。

オープンキッチンで昭和レトロ

平出総経理とポスター

 店名:焼肉居酒屋・小乾杯
 住所:台北市忠孝東路四段201號2F
 電話:02−2776-3435
 営業時間:17:00〜23:00 土日は12:00〜14:30も営業
 乾杯HPhttp://www.kanpai.com.tw
 予約専用電話:02−2776-3460