〜病〜 新型流行性感冒

○新型インフルエンザの現在の台湾の状況
 日本におきましては、10月19日より医療従事者への、新型インフルエンザ(H1N1型)のワクチン投与が始まったようです。今後、妊婦・基礎疾患者、乳児、小学校低学年と順次接種されるようです。また、10月15日はWHO(世界保健機構)の定める第一回目の「世界手洗いの日」でありました。まずは予防、手洗いから始めましょう。

 怖いですね〜新型インフルエンザ。先週は日本でも死者3名、またプロ野球では、リーグ優勝直前の日本ハムの選手が感染、現在プレーオフ中の東京ヤクルトの選手がインフルエンザで感染選手出場辞退。今回は、台湾の新型インフルエンザの状況をお知らせします。

 2009年10月13日、財団法人交流協会・台北事務所(台湾・台北の大使館の代わりの仕事をするところです)の発表によりますと、台湾感染者、1,280人(うち死亡者22名)であります。同日の日本の感染者、5,022人(うち死亡者23名)。人口からしますと、日本12,000万人、感染率0.004%、台湾2,230万人、感染率0.005%で日本とあまり変わらない感染率であります。ただし、東アジアで比較してみますと、香港27,897人、中国21,453人、韓国15,185人。まあ中国の数字は当てにならないのでもっと多いと思いますが、東アジアの中で日本と台湾は非常に少ない感染者数であることがわかります。台湾なりに、なぜ少ないのか? 私なりに分析してみます。


○手洗い( 湿→搓→沖→捧→擦 )
 台北の公衆トイレによく張ってあります。(湿→搓→沖→捧→擦)手洗いの順番であります。これはSARS流行時に衛生局が遂行しました。

 ①湿 は手を水で濡らし
 ②搓 は石ケンで20秒揉み手洗い
 ③沖 は流水で石ケン分をよく落とし
 ④捧 は蛇口にも水をかけて
 ⑤擦 は乾燥した紙で拭きましょう

 という意味です。公衆トイレには、紙タオルや電気乾燥器がついているところが多いです。台北市では優秀なトイレには「特級」の掲示もしています。MRTや百貨店、FF(ファーストフード)のトイレはたいがい「特級」です。

こんな感じで張ってあります

○マスク着用
 公共の場、通勤のMRT(台北の地下鉄)やBUSでマスクをします。ウイルス感染ですから、マスクは重要なGOODSであります。NHKのニュースで、タイ・バンコクなど暑い国ではなかなかマスクをする習慣がつかないなんてNEWSを観ましたが、これもSARSの産物です。SARSの時は、マスク着用しないとMRTに乗車できない状態でした。現在MRTは強制ではありませんが、「なるべくマスクをしましょう!」と放送しています。当然、私通勤時、当然マスク着用であります。

 最近、MRTに乗車すると必ず何人乗車で、何人マスク着用か、カウントしています(笑)だいたい、着用率は20〜30%というところであります。先々週急きょ仕事で、日本帰国したのですが、機内の台湾人と思われる人は、ほとんどマスク着用しておりました。有る意味、台湾人の方は「危機管理」される習慣がついているのでしょう。また、価格も1枚10NT$〜30NT$(¥30〜90)日本と比較すると非常に安いです。

MRT内のマスク着用者

○台湾の秘密兵器・自動消毒アルコール噴霧機
 実は台湾には「秘密兵器」があります(笑)。自動消毒アルコール噴霧機であります。手を差し出すと、消毒用アルコールが噴霧されます。オフィス・ビル、レストラン、百貨店等の入口に設置されています。入所時、この「自動消毒アルコール噴霧機」で手の平に消毒用アルコールを噴霧、揉手消毒を行います。アルコールですので、揮発後の効果は継続しませんが、それなりの効果はあると思います。価格は、1,000〜2,000NT$(¥3,000〜¥6,000)程度で販売しています。

 今年の冬、大流行しそうな新型インフルエンザ(H1N1型)。感染しないよう注意したいものです。健康管理は自己責任であります。外出から帰ったら、「うがい・手洗いの完全実施」を行いましょう。自己管理ができてこそ「日本人」であります。

 PS)私はビボヨン・ヨード系うがい薬が、必需品であります(ただし、台湾では売っていません)。うがい薬がない方は塩水でのうがいも非常に有効であります。

これが自動消毒アルコール噴霧機